Vol.5 カオス【新大宗HiveShibuya物語】


 


「小部屋」という城を手に入れた僕だが、2018年に入ると非常勤役員やってた「前職」の方で少し手を煩わせていて、小部屋にいない時間もそれなりにあった。用を済ませて小部屋に戻ると、中で木下さんがMTGしていることもあった。それもまぁまぁ混み入ったMTGをしてたりして、小部屋に入れずに再び外に出たりすることも。もっとも小部屋に僕がいても木下さんはMTGすることも少なくなく、話してる内容を耳に入れないように努めた。まぁでも小部屋なので耳には入る。


「前職」の方もそれなりに大変で、日に日にストレスが溜まっていった。夏の暑さがピークアウトした頃には、毎晩帰宅時にレモンサワー買って飲んでた。ちなみに下戸です。下戸なのに毎晩飲みというあたりで深刻度がわかる。


 
そんな日々を過ごしていたものの、いつまでもダウナーでもしょうがないので、当時流行ってた「bosyu」で相談者を募ってみたりもした。切れ目なくMTGを組むことにより、小部屋を強制的に独占した。これは良い作戦だった。それにこの時のbosyuで投資先も見つけることができた。今思うととても重要なアクションだったなと思う。


 
同じ頃、7階に入居してた起業家で元EVインターンでもあるゆいちゃんが事業に行き詰まって悩んでいた。たまに小部屋にやってきて相談して7階に帰っていくというのをしてたのだが、これはきちんと立て直さないとマズイなと思って定例MTGをするようになった。それから今日まで定例MTGは続いているが、4年間で驚くほどの成長を遂げた。まぁ僕はたまにご飯を食べさせたり、お菓子を食べさせたりしただけなんだけど。


 
ある日、Hive(新大宗3号館)に隣接する4号館の駐車場から車が消えたことがあった。どうやら「3日間の貸切」とのこと。一体駐車場(しかも汚い)を貸し切って何が始まるのか??と思っていたら、ファッションショーが開催された。斜め上の展開すぎて思い出深い。


 
そんなこんなでカオスな2018年も暮れていくのであったが、2017年に患った病気も回復傾向だったし、様々なストレス原因も徐々にではあるが解決に向かっていってるような気がした。2019年はきっと良い年になるのではないか!という期待感とともに2018年は幕を閉じた。
 
 

2022/10/31 

Vol.5 カオス【新大宗HiveShibuya物語】

Vol.4 小部屋【新大宗HiveShibuya物語】


 
HiveにはBASE社のオフィス時代に会議室として使われていた部屋があった。その部屋はHive成立とともにオビさんの会社が使っていたのだが、オビさんたちが海外拠点でやっていくという感じになったので、その部屋を卒業していった。2016年暮れの話。
 
鬱々とした気分で流浪してた2016年の僕ですが、そのオビさん海外移転を機に、その部屋を実効占拠することに成功した。誰が言いだしたのかは忘れたけど、その部屋は「小部屋」と呼ばれるようになった。年が明けて2017年。オビさんが残していった荷物を粛々と片付けながら、作業しやすいようにカスタマイズしていった。


 
起業家や起業家志望の人、スタートアップの若手社員やSUDAXや三木さんなどのおじさんなど、いろんな人が小部屋にやってきた。ただ、一番小部屋にやってきたのは木下さんだったけど…笑
 


小部屋の外は入居者がすごい増えてきて、机を増やして席を増設したりしてた。増える机に押し出される形で行き場を失ったソファ、テーブルセットを小部屋の中に移動させて、簡単な応接スペースを作ったりもした。そのスペースで数多くのアポをこなした。たまに木下さんが寝てたけど。


最近「木下さんのツイートの日本語が難しい」と話題になってたけど、ツイートだけじゃなくて、会話もすごい難しいんですよ。Hive誕生から約7年、おそらく一番多く木下さんに接した人間の一人と自認してるけど、これだけ長く接してても今だによくわからないことも多い。難解かつ理不尽。木下さんが調子の良い時も悪い時も近くで眺めてきたが、今後は拠点もわかれるので、木下さんに接する機会も減ると思う。解放された!笑という気分の反面、さみしさもあります。
 
 
板前くんや若月くん、中山くんなどの若い起業家を木下さんはどこかから発掘してきてHiveに入居させてた。そしてエニカラ田角くんがHiveに入居するようになったのもこの頃。次世代の才能が集まり、Hiveに活気があったし、木下さんも元気だった。僕は病気で激痩してた(4ヶ月半14kg減)。


 
 

2022/10/14 

Vol.4 小部屋【新大宗HiveShibuya物語】

Vol.3 イベントが加速する【新大宗HiveShibuya物語】


 
絶好調の木下さんは、2016年5月には7日連続、7月には8日連続開催ともはや狂気としか言いようがないペースで「イベントが加速」していきました。この時のイベントは #svmeetup という名前だったようです。そういえばそんな名前だったな。前述のブロガーイベントも5月の #svmeetup の1イベントでした。
 
盛り上がりを見せる新大宗3号館5階ですが、この頃あちこちから新大宗3号館にスタートアップが入居してきました。フラミンゴやCAMPFIRE、イジゲン、キメラ、PATRAなどなど。もっとたくさんいたと思うけど、忘れちゃった…笑 たくさんいて「スタートアップビル」と呼ばれるようにもなってた。新大宗3号館だけじゃなく、1号館も2号館も道玄坂の上の方の新大宗円山ビルもスタートアップ入居が増えた。
 
一方Hiveにも続々とスタートアップが入居していった。「引きこもりを加速する」クラスター、hachidori、スナックミーなど現在では大きく成長している会社も創業期をHiveで過ごしていた。7階の方も盛り上がっていて、GorooとCandleがMAされて新大宗を卒業していったのも2016年。


 
みんながキラキラと頑張っている中、僕はというと、2015年後半から2017年前半は非常にダメな時期で、鬱々としながら生きていた。ポケモンGoがリリースされたので、そればかりやってた。


 
 
木下さんイベントの裏で頑張ってたのが当時EVからSkylandに出向(?)してた廣澤くん(現THE SEED GP)。廣澤くんの仕切りで若者向けイベントもいくつかあったけど、2016年の #90会 と2017年の #9799meetup は非常に盛り上がった記憶がある。 #90会 の方はMAされたばかりの花房くん、金くんなどが登壇し盛り上がった。 #9799meetup の方は97年〜99年生まれの人たちのイベントで、当時18歳〜20歳の人たち。Hiveから人が溢れるほどの大盛況だった。僕は人をかき分けながら家路についたのを覚えてる。


 
 

2022/10/12 

Vol.3 イベントが加速する【新大宗HiveShibuya物語】

Vol.2 HiveShibuya誕生【新大宗HiveShibuya物語】


 
そんなわけでSkyland Ventures木下さん主導で新大宗3号館5階のスペースは「HiveShibuya」としてどんどんカスタマイズされていった。僕は六本木オフィス、渋谷BASEオフィス、(ちょうどその頃)社外取締役に就任した古巣のオフィスなどを転々とする生活を送っていた。たまにHiveを訪れては隅っこの方でリリースされたばかりの『Brain Dots』をひたすらにプレイしていた。
 
オフィスの机や椅子、そして棚の組み立ては、木下さんがTwitterで募ったりして集めていたが、毛利くんは「ほとんどの椅子は僕が作った」と言っていました笑


窓枠がBASEカラーに彩られた会議室は、黒に塗られ、BASE時代のポップな印象からクールな印象にチェンジしました。会議室跡地はHive唯一の個室だったので「僕の部屋にできないかな?」と思ってたのですが、素早くオビさんの会社が使い始めてしまいました。残念。
 
場所を得た木下さんは堰を切ったように大小様々なイベントを開催しまくります。大物ゲストを呼んだり、若者集めてピザパーティしたり、早朝に読書会したり、外国人呼んだり。「イベントの木下」の面目躍如です。ちなみにこの頃木下さんは英語ブームが到来しており、ツイートも英語だったり。あとこの頃から「MAX」と名乗ったりしてます。


今回ブログを書くにあたって木下さんの過去ツイートを漁っていたのですが、この時期はとにかくたくさんの人をHiveに呼んでいたのがわかりました。2016年になっても変わらずイベントを多数開催してた。たしか2016年のGWは10日連続イベントなどやってた気がします。たしかに思い返してみるとこの頃、ほんとたくさんHiveでイベントやってたよなと思う。
 
2016年と言えば「ブログ書け」も忘れられない。木下さん、突然のブログブーム到来で、いろんな人に「ブログ書け」って言ってましたね。懐かしい。当然のようにブロガーイベントも開催され、僕も末席ながら登壇させていただきました。ちなみにイベント前日に「明日のイベント、けんすうさんが登壇予定だったんですが、急遽来れなくなってしまったんで、大柴さん出てください」とオファーを受けました。
 
ブログブームでもう一つ印象深いのは『渋谷で働くガリデブ社長ブログ』です。詳細はわからないですが、木下さんがBranding Engineerの河端さん、高原さんに「1週間で100記事書いて」と言ったとか言わなかったとか。で、実際にBEの二人はそれを成し遂げたという木下さんの無茶振りの凄さと、河端さん、高原さんのコミット力の凄さを感じることができるエピソード。結局これが縁(なのか不明だが)でSkyland Ventures投資先IPO第1号となったわけで、思い出深い出来事です。


 
 

2022/10/04 

Vol.2 HiveShibuya誕生【新大宗HiveShibuya物語】

Vol.1 Hive前夜【新大宗HiveShibuya物語】


 
創業期から関わった前職を辞め、East Ventures(EV)に転職した2014年3月。ちょうど同じ時期、BASEがEV六本木シェアオフィスを卒業し、渋谷道玄坂の新大宗3号館5階に「初めての独立オフィス」を借りた。新大宗3号館5階の道玄坂に面した80坪?くらいのオフィススペース。ただ当時のBASEには少し広すぎたのか、一部をEVが借りることになった。そしてそこを「EV渋谷オフィス」とした。
 
これが僕と「新大宗」の関わりの始まり。
 
当時は六本木のEVオフィスに出社することが多かったが、井の頭線沿線に住んでいた僕は、仕事帰りに井の頭線ホームい近い新大宗ビルに立ち寄ることも多かった。
 
BASEの隣のEV渋谷オフィスには創業期のトランスリミットやdely、Bitstarなどが入居した。皆一様に「隣のBASEが楽しそうで、悔しいというか、いつかは自分たちもああなるぞ」と思っていたらしい。
 
やがて春も終わり夏がやってきた頃、急拡大をしていたBASEが「このフロア全面を使いたい」というので、EV渋谷オフィスは同じく新大宗3号館の7階に移転することとなった。7階に移動した初期には前述のBitstarや『HitoHana』を運営するBeer and Tech(当時は飲食店関連サービスをやっていた)、ゴロー(後のアラン・プロダクツ)、Candleなどが入居した。
 
再び月日が流れ、2015年6月。さらに拡大していたBASEは道玄坂を少し登ったG-SQUAREに移転することになった。そしてBASEオフィス跡地となった新大宗3号館5階をEVが引き続き借りることとなった。とはいえ、EVとしては7階もあるし、少し広すぎる。それに本拠地は六本木なので大規模な運営はできない。ということで、当時井の頭線渋谷駅近くの雑居ビル(現在は山下本気うどんが1階に入ってるビル)にオフィスを構えていたトランスリミットに間借りしていたSkyland Venturesさんを招き入れて共同で運営するシェアオフィスを作ろうというような感じになった。


(↑トランスリミットオフィス間借り時代の木下さん)
 
 
そして誕生したのが『Hive Shibuya』。2015年の夏であった。
 
 
>Vol.2 HiveShibuya誕生
 
 

2022/10/04 

Vol.1 Hive前夜【新大宗HiveShibuya物語】