お盆なので地味な怪談を…


 
 
かつて住んでいた家が、ある時から急におかしな感じになった。
 
・テレビが勝手についたり消えたりする。
・電話機から叫ぶような声が突然発せられる。
・やたらと電球が切れる。
・一階トイレの天井から「トントン」と音がする。
・壁のシミが女の子の顔に見える(たまに笑う)。
 
母親は、
 
・トイレの扉を外から抑えられてる感じで開かない。
・夜中に金縛りにあい、目を開けると男性がいた。
 
ということもあったらしい。
 
僕の友達もよく遊びにきていたのだが、
 
・階段の登りと下りの段数が違う。
・トイレが怖すぎる。
 
と言っていた。
 
「なんかおかしいなぁ」と明確に感じ始めてから、
 
・母親の体調がすこぶる悪くなった。
・そして母親が「原因不明(医者談)」で死んだ。
・父親の会社が倒産。
 
などが起きた。
 
倒産を受けて家を引き払い、引越しした。引越しして幾分「普通」になった気もするけど、「おかしな感じ」はもう少し続いた。
 
ところで「おかしくなった」きっかけは僕なんじゃないかと思っている。僕が「とあること」をしてしまったのだ。なんとなくそれ以来「おかしなこと」が起きるようになった気がするが、気のせいかもしれない。
 
 
引越してからの「おかしなこと」と言えば、
 
・カラオケ屋のバイト中に線香の臭いにまとわりつかれた。
・カラオケ屋のバイト中に、歩くと鈴の音がした(もちろん鈴など持ってない)。
・友達の家から「何か」を持って帰ってしまった。
・その「何か」はたぶん女の人。自分の部屋の隅にいたけど、やがていなくなった。
・たまにノイズが聞こえた。そういう場所だと特に。
 
その程度なので「普通」に過ごせた。
 
 
僕も妹も母親もこういう感じなのだが、どうやら姪(妹の娘)も同種っぽい。
 
妹から聞いたのだが、姪がまだ小さい頃、お墓参りの帰りの車の中でずっと誰かと話していたらしい。妹が「誰と話してるの?」と聞いたら姪は「おじいちゃん。おじいちゃん、濡れてるんだよ。」と答えたそうだ。妹は察して「おじいちゃんとバイバイしなさい」と姪に言い、姪は「バイバイ」と言った。おじいちゃんはいなくなったそうだ。
 
 
さて、こんな地味な話をしててもしょうがないので、そろそろ終わろうと思います。ちなみに「おかしな感じ」になった家は今も誰かが住んでいます。大丈夫かな。
 
 

2018/08/16 

お盆なので地味な怪談を…