短距離戦だけど勝ち馬には3冠馬もいる出世レース「紅梅S」で3着にきたグリエルマが気になってる

ただの「早熟スピード系牝馬」レースではない紅梅S

この20年では3冠牝馬スティルインラブやオークス馬ローブデコルテ、シンハライト、宝塚記念を制したスイープトウショウなどを輩出している新春の3歳牝馬限定オープン紅梅S。1,400mのレースにも関わらずオークス馬などを出していることから、ただの「早熟スピード牝馬」の集いでは無い、どこか重みを感じるレース。
 
今年は昨年同様の9頭立てと少し寂しい出走数となったものの、なかなかの素質馬も集まったんじゃないかと。圧倒的1番人気に推されたのはシグナライズ。フランケル産駒で前走の500万下を快勝し、ここに臨んできた。鞍上はルメール。人気になるのもうなずける。
 
しかし勝ったのは2番人気のモルトアレグロ。こちらはスパイツタウン産駒で前走のG1阪神JFで5着に健闘した馬。格で言えば一番上と言える。初めて手綱を握ったMデムーロ騎手の騎乗ぶりもさすがと言ったところ。
 
シグナライズもモルトアレグロも、そして2着に逃げて2着に粘りこんだラブカンプーもスピードタイプと思われるので、今年の上位馬のオークス制覇は難しそう。特にラブカンプーは父ショウナンカンプ、母父マイネルラヴと生粋のスプリンター血統。マイルも難しいかもしれない。
 

メンバー最速の上がりで3着に突っ込んだグリエルマが気になる

そんなスピード自慢が上位を占める中、後方待機からの直線一気で3着に突っ込んだのがグリエルマ。こちらも勝ったモルトアレグロ同様に阪神JF組。阪神JFではモルトアレグロと0.2秒差の7着だったので、ほぼ互角と言えるだろう。今年の紅梅Sは阪神JF組が上位に来たという結果に終わった。となるとラッキーライラックは相当強いのかもしれない。この辺はまた今度。
 
グリエルマの父はロードカナロアなのでこの先距離伸びて良い馬ではない。母アズマサンダースは桜花賞2着馬。母の雪辱を娘グリエルマは果たすことができるのか?(その前に出走権がまだ無いのだけども)
 

グリエルマの母は桜花賞2着のアズマサンダース

グリエルマ
 
グリエルマの母アズマサンダースは前述のスイープトウショウと同期で、そのスイープが勝ったチューリップ賞で2着に入り、本番の桜花賞では7番人気の低評価ながらメンバー上位の上がりタイムで追込み、ダンスインザムードの2着に入った。その後もマイル戦線で活躍し、繁殖入りした。
 
繁殖入りしたアズマサンダースは大きな期待がよせられ、毎年人気種牡馬がアテンドされた。キングカメハメハ、クロフネ、ファンタスティックライト。そうそうたるメンツだ。しかし、産まれてきた仔が走らない。ビックリする程走らないのだ。いまも笠松で走っているアドマイヤサクセス(父キンカメ)が一番良いくらいだ(中央未勝利も地方で5勝)。これだけ走らないにも関わらず牧場は有名種牡馬を付け続けた。そしてついに期待できそうな馬が産まれた。ロードカナロアを父に持つこの馬に関係者も相当期待してることだろう。
 
アズマサンダースの父はサンデーサイレンス、母はオースミシャイン。このオースミシャインは3歳1月のスプリントのオープン戦だった頃のフローラSの勝ち馬。当時のフローラSと現在の紅梅Sは同じような立ち位置のレースであると言えると思う。
 
オースミシャインが勝った1993年のフローラSは予想が当たったという記憶がある。鞍上は橋本広喜だった気がしたが増井裕騎手だったみたい。調べたらフローラSの一週間後にオースミポイントが橋本広喜騎手で京成杯を勝ってて、それと混同してたようだ。この京成杯も予想が当たった気がする。
 

グリエルマの母は桜花賞2着のアズマサンダース

だいぶ何の話かわかんなくなってきましたが、グリエルマはマイルまでは持つんじゃないかと思うので、短い距離のレースに出走してきたら迷わず買おうと思う。
 
 

2018/01/15 

短距離戦だけど勝ち馬には3冠馬もいる出世レース「紅梅S」で3着にきたグリエルマが気になってる